素直になりなよ

『亜衣。真衣ね、去年の夏から付き合ってた彼氏がいたの。…その彼氏、先輩で…今は千葉の高校に進学しちゃったんだ…。……。』
真衣の口が止まった。
そしてまた…次から次へと涙が溢れてきた。

亜衣は

『真衣は…先輩と後輩っていう高い壁を乗り越えて、頑張ったんだね。いっぱい辛い思いしたんだよね。よく頑張ったじゃん。』

と言って、真衣の背中を優しくさすってくれた。

『壁…乗り越えられなかったんだ…』

真衣の口がまた開いた。

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