【長編】Sweet Dentist
「ちょっと、あたしの友達にまで手を出さないでよね?このヘンタイ。」

「ヘンタイっておまえ失礼だな。カワイイ子をカワイイって言っただけだろう?妬いてんのか?」

「はああああ?じょうだんでしょう?何であなたなんかに妬かなくちゃいけないのよ?」

「千茉莉もこんなにかわいい友達がいるのなら見習ったら?何でそんなに口が悪いんだよ。」

「なんですって。失礼なのはあなたでしょう?それに、口が悪くなるのはあなたが怒らせるからでしょう?大体なんで、こんなところにいるのよ。」

「それは俺の台詞だ。千茉莉にはこういうところはまだ早いんじゃないか?俺みたいなかっこいい彼氏が出来てから連れて来てもらうんだな。まあ、当分は無理だろうけど。」

そう言ってあいつはまた、あたしの地雷を踏んでケラケラ笑う。

だれがかっこいいって?自惚れんじゃないわよ。



むかつくっ!!



「はあ?誰がかっこいいんでしょうかね?ここにはオジサンしかいないんですけど。大体なんであなたがこんな所にスーツなんかで来ているの?お見合いでもするんですか?」

あてずっぽうで嫌味を言ってみた、そう、本当にあてずっぽうで。

「ああ、まあそんなとこ。見合いって言っても会うだけだけどね。結婚するわけじゃない。」

「はあ?結婚するためにお見合いするんじゃないの?あなたって訳わかんない。」

あたしがあきれたように言うと、あいつは眉間にしわを寄せてあたしのおでこを人差し指でつついた。


何すんのよ?痛いじゃないの。


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