【長編】Sweet Dentist
「あなたの言葉が足りないんです。ちゃんとした説明にもなっていないですし…。だいたい同席を許した覚えは無いんですけどね。」

「おまえのその、クソ生意気な口を塞いでやろうか。えぇ?千茉莉ちゃん。」

そういうと、あいつは。いきなりあたしの肩を引き寄せて、唇が触れそうなギリギリの距離まで近付いた。
身動きしたら触れてしまいそうなくらいの距離に、一気に顔が赤くなる。

「なっ…なにすんのよ…はな…して…。」

動揺と緊張の為に声が震える。

あたしのファーストキス…こんなヤツに奪われるなんて絶対にイヤだ。

「大人はこわいって事、知っておくべきだな。」

低い声で脅すようにそう言うと…



チュッ…



唇の端、ぎりぎりにあいつは…




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