【長編】Sweet Dentist
「…ふん、自信過剰が。放さない覚悟なら、千茉莉の本音くらいちゃんと知っておけよ?」

本音?と俺を見上げる千茉莉に、宙はご丁寧に先ほど俺にした質問を繰り返した。

千茉莉の本当の気持ちを知りたくないといえば嘘になる。

だが、千茉莉がどんな気持ちでいようと、彼女の未来を考えると答えは一つなのだ。

宙の質問に千茉莉は暫く考えていたが

やがて言葉を選ぶように口を開いた。

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