【長編】Sweet Dentist
一瞬驚いたような顔で俺を見つめ、照れたように頷く。
「嬉しい…気付いてくれるなんて思わなかった」
「俺を誰だと思っているんだよ。気付かないわけないだろ? …あれは俺達が12年前に出逢った日の風景だよな?」
「うん…感謝してるって伝えたかったの」
「…伝えたかったのはそれだけ?」
「あのね…ずっとずっと大好き…って…」
「よく言えました。…俺も好きだよ」
ほんのりと桜色に頬を染め、幸せそうに微笑む千茉莉。
釣られて紅くなりそうな顔を見られたくなくて―…
身体を屈めると染まった頬を隠すようにして耳元で囁いた。
「俺のほうこそ…ありがとうな…千茉莉」
俺に安らぎを教えてくれて―…
俺と出逢ってくれて―…
俺を愛してくれて―…
「嬉しい…気付いてくれるなんて思わなかった」
「俺を誰だと思っているんだよ。気付かないわけないだろ? …あれは俺達が12年前に出逢った日の風景だよな?」
「うん…感謝してるって伝えたかったの」
「…伝えたかったのはそれだけ?」
「あのね…ずっとずっと大好き…って…」
「よく言えました。…俺も好きだよ」
ほんのりと桜色に頬を染め、幸せそうに微笑む千茉莉。
釣られて紅くなりそうな顔を見られたくなくて―…
身体を屈めると染まった頬を隠すようにして耳元で囁いた。
「俺のほうこそ…ありがとうな…千茉莉」
俺に安らぎを教えてくれて―…
俺と出逢ってくれて―…
俺を愛してくれて―…