【長編】Sweet Dentist
何か相談したい事でもあるんだろうか。

学校側からは確かに見られることはないから、相談するにはいい場所かもしれない。


「なによ。こんな所につれてきて・・・何か相談事でもあるの?」

「千茉莉、おまえ鈍過ぎだって。こんだけアプローチしているのに何で気付かないんだよ」

「…何が?」

「いい加減気付いてくれよ。俺…ずっとおまえの事好きだったんだけど」

「…え?」

「中学の時からおまえの事見ていたんだよ。いままでずっと友達だったし告白したらこんな風に話せなくなるかもしれないから今まで言えなかったんだけど…。俺、ずっと千茉莉のこと好きだったんだ」

宙の真剣な瞳が彼の心を真っ直ぐにあたしに伝えていた。



冗談なんかじゃない…。



それだけは直感できた。


でも…あたしが好きなのは…。






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