初恋~俺が幸せにしてみせる~
確かに自己満だけの
行為だったかも
しれないと思った

考えさせられていた

ジュースを飲み干して
ため息をついた

彼女もジュースを
飲み干した

『あたしには、うまく
言えないんだけど
大介くんは、きっと
いいお医者さんに
なれるわね』

彼女はいつの間にか
俺の名前を知っていた

『麻美って本名か?』

俺は話をそらそうと
話題を変えた

『本名だよ。麻美って
呼んで構わないから』

『俺も大介でいいよ』

俺は麻美が俺よりも
年上なのか年下なのか
もわからなかった

何も知らなかった

ようやく知った名前

知りたかった名前

1つ近付いたような
気持ちになった
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