初恋～俺が幸せにしてみせる～

仲間達との飲み会の席に千穂と一緒に行く

俺の仲間に紹介したり
千穂の仲間に紹介
されたりする

もちろんその時は
友達としての関係だった

付き合ってるの？
なんて質問は聞き飽きてしまうほどされた

だけど俺達は、お互いに否定するんだ

友達だよって

それだけを言い張る

そのたびに俺の胸は
けたたましい音を
響かせてしまう

俺は友達以上に
思っているんだよって
千穂に言いたくなる

だけど言わない

千穂を迷わせて
苦しませたくないから

俺は待ってると言った
あの日以来、キスは
していない

２人きりで居ても
そんな事は出来ない

何度も触れたくは
なっていたけど
今の関係が壊れて
いきそうな気がして

また千穂が俺から
離れてしまいそうで
怖かったんだ

無くしたくなかったから

今の俺から、千穂を
取ったら、何も
無くなってしまう

そんな現実は
想像もしたくなかった

俺達は友達

それでいいんだ

酔っ払って、俺の腕に
自分の腕を絡ませる
千穂の横顔を見て
俺はまた笑顔になる