初恋~俺が幸せにしてみせる~
2人で少し洒落た
カフェに入った

コーヒーを頼んで
俺はポケットから
タバコを取り出した

一本取り出して火を
点けようと思った時
彼女と目が合った

一度ライターの火を
消してくわえたタバコを口から離した

『気にしないでどうぞ』

彼女は笑顔で言った

俺はもう一度タバコを
口にくわえて火を点けた

タバコを吸い終わる前にコーヒーが来た

コーヒーに口をつけて
カップを置いて
一息ついた

『俺、ああいう雰囲気
苦手なんですよね』

『実は私もなんです』

彼女は照れ笑いをした

『立ち上がってくれて
ホッとしたというのが
本音なんです』

そう言って彼女は
またコーヒーを口にした

『そう言ってくれて
安心しました』

ようやく俺は笑えた

今日初めて笑えたような気がしていた
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