初恋~俺が幸せにしてみせる~
今日、北川さんと千穂を会わせておいて良かった
夜に北川さんの部屋の
モニタが異常を知らせる警告音を鳴らし始めた
千穂が帰ってからずっと眠ったままの北川さんはそのまま意識を失った
蘇生を試みる俺の意識はそこにだけ集中していた
もう一度目を開けてくれ
もう一度笑いかけてくれ
それだけを願っていた
それなのに、無情にも
モニタから北川さんの
心臓の波が消えていく
そして病室には
“ピーッ”
という鳴りっぱなしの音
俺は慌てて心臓に手を
添えてマッサージをした
俺が強く刺激を与えると波打つモニタの波長
必死に何度も刺激を
与え続けていた
奥さんの泣く声が
大きく響いている
無我夢中で北川さんの
心臓を動かそうとした
汗が滲んでくるのが
自分でもよくわかる
それでもやめたくない
心臓を止まらせたくない
隣に居た看護士が
『先生…』
と俺を止めようとする
それを振り切っても
俺はマッサージを続けた
いくら続けても何も
変化は起きなかった
これで終わりなのか?
北川さん、俺に最後に
さよならくらい言って
くれても良かっただろ?
何で何も言わずに
逝ってしまうんだよ
早く戻ってきてくれよ
夜に北川さんの部屋の
モニタが異常を知らせる警告音を鳴らし始めた
千穂が帰ってからずっと眠ったままの北川さんはそのまま意識を失った
蘇生を試みる俺の意識はそこにだけ集中していた
もう一度目を開けてくれ
もう一度笑いかけてくれ
それだけを願っていた
それなのに、無情にも
モニタから北川さんの
心臓の波が消えていく
そして病室には
“ピーッ”
という鳴りっぱなしの音
俺は慌てて心臓に手を
添えてマッサージをした
俺が強く刺激を与えると波打つモニタの波長
必死に何度も刺激を
与え続けていた
奥さんの泣く声が
大きく響いている
無我夢中で北川さんの
心臓を動かそうとした
汗が滲んでくるのが
自分でもよくわかる
それでもやめたくない
心臓を止まらせたくない
隣に居た看護士が
『先生…』
と俺を止めようとする
それを振り切っても
俺はマッサージを続けた
いくら続けても何も
変化は起きなかった
これで終わりなのか?
北川さん、俺に最後に
さよならくらい言って
くれても良かっただろ?
何で何も言わずに
逝ってしまうんだよ
早く戻ってきてくれよ