初恋~俺が幸せにしてみせる~
その日、思いがけない
タイミングで電話が鳴る

今まで全く連絡も
無かったのに

どうしたっていうのか

戸惑いを感じてしまう

画面に出ていた名前を
見つめながら、着信音が鳴り響いていた

『もしもし』

『大介?久しぶり。
覚えてる?美晴だよ』

『ああ。久しぶり。
どうした、急に』

相手は美晴だった

久しぶりに聞いた
美晴の声は、明るくて
少し安心した

『大介、今から少し
時間あるかな?ちょっと会って話がしたいの』

俺は迷った

でも美晴となら、何も
間違いを起こさない
という自信があった

相手が美晴なら大丈夫

なぜか確信出来た

『どこに居るの?
すぐに出れるけど』

美晴が待っているという店まで車を走らせた







美晴はとても明るい顔で俺を待っていた

久しぶりに見た笑顔で
俺に微笑みかけていた

『ごめんね、急に
呼び出したりして』

『そんな事ないよ。
結構驚いたけどな』

『ちょっと報告したい
事があったんだ。
絶対大介には報告して
おきたかったから』

何となく予想がついた

美晴の表情が明るくて
言われなくてもそれが
何なのかを理解出来た

コーヒーが俺たちの前に差し出された

美晴はミルクを入れて
俺はブラックで飲んだ
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