初恋~俺が幸せにしてみせる~
今ならちゃんと言える

あの時は幼くて
言えなかったその
気持ちを今なら…

俺は千穂の隣に座った

近すぎず、遠すぎない
千穂の隣に

そしてちゃんと千穂の
目を見て言った

『そうだよ。千穂は
俺の初恋の人』

言えた

ちゃんと言えた

千穂はどうなんだ?

俺の事好きだったのか?

『千穂は?』

俺の質問に千穂は
笑顔で言った

『私の初恋も大介だよ』

望んでいたその言葉

あのままずっと
一緒に居たら、俺たちは結ばれていたかも
しれないんだ

『両想いだったんだな』

俺は恥ずかしい気持ちを隠す為に笑った

千穂も一緒に笑っていた

お互い顔を見合わせて
笑い合っていた
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