初恋~俺が幸せにしてみせる~
『大介…』

千穂が俺の名前を
呼ぶたびに、愛しくて
抱きしめたくなる

千穂、俺の事を
どう思ってる?

俺の唇を拒まない千穂

俺の背中に爪を
立てている千穂

今だけでもいいから
俺を愛してくれ

偽りでもいいから

俺の愛に応えてくれ

愛してるとは
言ってくれなくても

千穂が俺を感じて
くれている

俺も千穂を感じている

繋がっているんだ

そう思わせてくれる

こんな情けない俺に
千穂は一瞬でも愛を
捧げてくれているんだ

俺は幸せ者なんだ

俺たちの関係を人は
どう思うだろう

体だけの関係?

そんなんじゃないと
俺は思っている

次に会えるのは
いつになるだろう

もしかしたら、一生
会えないかもしれない

千穂はどうだ?

俺をどう思ってる?

腹の中では情けない男と笑ってるかもしれない

千穂はそんな子じゃない

そう言い聞かせている

何度も千穂を抱きながら俺は色んな事を
考えていた
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