【短編】Kiss Me…
ひかりに化粧を教えてもらって髪も色を変えパーマをかける。
背中まであった長い黒髪を肩まで切って緩くウェーブをかけた。髪はずっと軽くなって心まで楽にしてくれる気がした。
これから自分の気持ちにケリをつけようと決めたせいもあるんだろうか。
きめの細かい肌に色を乗せるとひかりが溜息を漏らすほどにあたしは変わったらしい。
「由美子…あなたって凄く化粧ばえするのに何で普段から化粧しないのよ。勿体無いわ。出し惜しみしないでもっと綺麗になりなさいよ。由美子だったら本気を出せばミスキャンパスにだってなれるわよ。」
それは言いすぎよ。いくらお世辞だってそこまでは…
そう思いながら鏡をのぞいて目を見開いた。
そこにいたのはさっきまでのあたしじゃなかった
白い肌にほんのり桜色の頬。いつもよりすこしふっくらと描かれたった唇を僅かにぽかんと開け、長い睫毛に縁取られた大きなクルミ色の瞳を更に大きく見開いているあたしがいた。
「これ…あたし?」
「そうよ。元々素材が良いんだからすこし眉をそろえて軽く化粧をしただけでここまで綺麗になれるのよ。由美子は自分を知らないんだから。どれだけの男の子が由美子の事狙っていると思うの?」
「え…あたしを?」
「そうよ。英輝さんだって気が気じゃないでしょうね。」
背中まであった長い黒髪を肩まで切って緩くウェーブをかけた。髪はずっと軽くなって心まで楽にしてくれる気がした。
これから自分の気持ちにケリをつけようと決めたせいもあるんだろうか。
きめの細かい肌に色を乗せるとひかりが溜息を漏らすほどにあたしは変わったらしい。
「由美子…あなたって凄く化粧ばえするのに何で普段から化粧しないのよ。勿体無いわ。出し惜しみしないでもっと綺麗になりなさいよ。由美子だったら本気を出せばミスキャンパスにだってなれるわよ。」
それは言いすぎよ。いくらお世辞だってそこまでは…
そう思いながら鏡をのぞいて目を見開いた。
そこにいたのはさっきまでのあたしじゃなかった
白い肌にほんのり桜色の頬。いつもよりすこしふっくらと描かれたった唇を僅かにぽかんと開け、長い睫毛に縁取られた大きなクルミ色の瞳を更に大きく見開いているあたしがいた。
「これ…あたし?」
「そうよ。元々素材が良いんだからすこし眉をそろえて軽く化粧をしただけでここまで綺麗になれるのよ。由美子は自分を知らないんだから。どれだけの男の子が由美子の事狙っていると思うの?」
「え…あたしを?」
「そうよ。英輝さんだって気が気じゃないでしょうね。」