【短編】Kiss Me…
ひかりはもう何も言わなかった
心配そうに見守る彼女の横ですこし震える指でメールを打つ。
『今日一緒に帰れる?』
色気の無いメールを打つとすぐに返信が来る。
『OK!3時に。』
こちらも色気の無いメール。お互い様って事なんだろうか。
深呼吸するように大きく息を吸い込み溜息と共に吐き出す。
そんなあたしをひかりは黙って抱きしめてくれた。ひかりの体温が心の中まで浸透して温かくなっていく。
ありがとうひかり。がんばるよあたし。
どんな結果になっても後悔しない。
だけどお願いがあるの
もしも傷ついて帰ってきたときはもう一度こうしてあたしを抱きしめてくれる?
苦しくて潰れてしまいそうな心を支えてくれる?
英輝を失ったらあたしの心にはきっととても大きな穴があいて立っていることもできなくなってしまうかもしれない。
それでも…
英輝があたし以外の誰かと楽しげに話すのを見て嫉妬するのはもう嫌なの。
心配そうに見守る彼女の横ですこし震える指でメールを打つ。
『今日一緒に帰れる?』
色気の無いメールを打つとすぐに返信が来る。
『OK!3時に。』
こちらも色気の無いメール。お互い様って事なんだろうか。
深呼吸するように大きく息を吸い込み溜息と共に吐き出す。
そんなあたしをひかりは黙って抱きしめてくれた。ひかりの体温が心の中まで浸透して温かくなっていく。
ありがとうひかり。がんばるよあたし。
どんな結果になっても後悔しない。
だけどお願いがあるの
もしも傷ついて帰ってきたときはもう一度こうしてあたしを抱きしめてくれる?
苦しくて潰れてしまいそうな心を支えてくれる?
英輝を失ったらあたしの心にはきっととても大きな穴があいて立っていることもできなくなってしまうかもしれない。
それでも…
英輝があたし以外の誰かと楽しげに話すのを見て嫉妬するのはもう嫌なの。