続・いまだ知らない、恋心。【短編】
「スー…」


「触るな。言ったはずだ。」


「…何それ。意味わかんない。」



神崎は私から離れた。


大通りへ向かって行く。

それでいい。


それからというもの、


神崎は私にかまうのをやめた。


目が合っても、話さなくなった。



あれ以上かまわれたら、自分を失いそうで怖かった。


人間が嫌いという私を、失いそうで怖かった。



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