あられ
ちゃことは放課後に
部活見学に行くことになってた。
それで今まで.
仕度の遅いちゃこを
廊下で待ってたという訳。
ちゃこに呼ばれて
文句でも言ったろうと思って
声がした方を睨むと
思わず顔が緩んだ______
「...ちゃき?」
おれのことを見て.
首を傾げて.
そう言った子は
ちゃこの隣に立っていて
思ったことを一言で
表すとしたら.
美人
それだけで十分やと思う。
ちゃこは昔からチビで
可愛い
って感じやけど
その子は身長もたぶん
170cm近くあるんちゃうか
ってくらい高かった。
「家具山ちやきから
ちゃきっていうねん。」
ぼ−っと見とれてたら
ちゃこが.おれを指さして
その子に説明する。
「指をさすな.指を-。
つか.その可愛い子だれなん?」
ちゃこの側で笑ってた
その子が話す。
「あたし.徳永葵祭。
一応.おんなじ
クラスやねんけどな?」
カラッと笑う葵祭に
おれも笑って謝る。