猫と少女と少年と
「・・・私ね、なんかいつの間にか病気にかかってたの。なんだか長い名前の病気だったから、あんまり分かんないんだけど。・・・もう・・・絶対治らないんだって・・。」


《・・・治らない?》

「治らないうえに、命にも関わる病気らしくて・・・」


そこで陽毬は一度言葉を切る。
そして、静かに俺の目を見てきた。


「お医者さんにも言われたの・・・。

あなたの命は・・・・


もう、一ヶ月もないって・・・。」





ーーー 一ヶ月も・・・ない? ーーー



《そっ!それってどういう意味だよ!?俺たち、せっかく会えたっていうのに・・・!》


俺は狂ったように鳴いた。その気持ちが、不思議と陽毬に伝わった。


「ごめんね。せっかく会えたのに、またすぐにサヨナラだよ・・。」


どうして・・・どうして・・!


「でもね。確かにみんなに会えなくなるのもイヤだし、死ぬなんて、考えただけで怖いけど・・・、私、全然平気だよ。」


《えっ・・?なんで・・・》

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