隣で。
「何?真帆」

「い…いや!ハヤシライスおいしいなあって」

「え-普通のじゃね?」

KYな兄ちゃんを睨みつける。

もう~!どこまで天然で能天気なのよっ!!

「…智那と真帆が作ったものなら,全部美味しいぞ」

お父さんナイスカバ-!!

「ありがとお♪やっぱおいしいよね」

「真帆は途中さぼったけどね」

ううっ。お姉ちゃんの冷たい言葉は,あたしの心に突き刺さった。

「まあ出来たならいいじゃないか。真帆,今度はさぼるなよ?」

「はい…」

♪~♪~♪~♪

誰かの携帯が鳴った。

「真帆じゃない?二階から聞こえるけど」

お姉ちゃんが目線で二階を指した。

そ-いえば…二階に携帯置いたままだった。

急いで残りのハヤシライスを食べ,自分の使った食器だけ洗い二階へ上がった。

部屋に入り,携帯を開く。

液晶に写る文字は…原田 比呂―この名前だった。

どきんっ

な,何で―?

受信BOXを見てあたしは思い出した。

そ-いえば…返信してなかったんだ…。

もしかして今来たこのメ-ルは,「ちゃんと返信しろよ!」とかゆう怒りのメ-ルかもしれない…。
嫌われちゃったメ-ルだ…!!

数時間前の自分をひどく恨んだ。

何で返信しなかったんだろう-…恐る恐るメ-ルを開いた。

『途中でメ-ルやめるなよ-
 寂しいんだぞ?笑
 真帆とメ-ルするの,放課後からずっと楽しみにしてたんだから♪』

どきん どきん どきん どきん

楽しみにしててくれたの?

何で…?
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