隣で。
そ…そういえば…

「幽霊と間違えてしまって…なんか…ほんとごめんなさい…」

男を見るとクスッと笑いながら

「初めて幽霊に間違われた」

とつぶやいた。

その顔を見てまた心臓が鳴り出した。

「お前,ここのクラス?」

「へっ…ああ,うん」

「俺と同じクラスだ」

「へ?え…どうゆうこと?」

すると男は手を差し伸べてきて

「俺,原田 比呂。転校生」

戸惑いながらも手を握って立つ。お姫様みたい…。

「お前は?名前」

「あ,あたしは井川 真帆!」

「真帆,な」

どきんっ

名前を呼ばれただけなのに,こんなにどきどきする…。

「よしっ。真帆,メアド教えて?」

「えっ!うん!」

赤外線通信をして登録する。

「じゃあ今日メ-ルする。またな,真帆♪」

「うん…」

教室から比呂が出て行く。

なんか…一気に色んな事がありすぎて,混乱する…。

「真帆-っ帰ろ-」

比呂が出て行った所と反対の方から遥の声がする。

「うっ,うん!!」

廊下へ出て振り返ると,教室がオレンジ色に染まっていた。




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