今日も眠る貴方へ、
「過ぎた時間は戻らない。何があっても。だからそんな事をしても無駄なだけ。

そんな事する暇があるなら今出来る事をすれば?

そうだな……兄貴の無事でも願ってろ。

ああ、後もう1つ。出所しても犯人へ仇討をしようとか思うな。俺が大変だから」


結局“神様”も人の子だね。自分が面倒だから私に仇討をするな、だってさ。

そんな方法もあったんだね。早く出所出来ないかな。あいつらも、私も。

過ぎた時間が戻らないのなんて分かっているよ?

戻らないからこそ、余計に貴方を失いそうな事が余計に怖いの。

自分の部屋へと戻ってもその胸の痛みは消えない。

でも貴方の痛みに比べれば、私の痛みなんて軽い物だよ。
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