今日も眠る貴方へ、
貴方への暴力は拳だけかと思いきや、次第にエスカレートしていく。

木の棒も出てきた。徐々に無抵抗になる貴方。目を覆いたくなる。でも、見ないと。

刃物も出てくるかと思ったら逃げた人が通報したのか、

救急車とパトカーの音が何処からか聞こえてくる。

鳴り響くサイレン音。その音に気付いて逃げていく犯人達。

取り残された貴方は血だらけで。傍に駆け寄りたくなる衝動を堪えた。

苦しい筈なのに軽く笑って、そして悲しい表情。何を思っているの?

少しだけなら平気?傍に駆け寄って見るだけなら良いんだよね?確か。

その人が起こす行動を変えなければ罪になんてなる事はない。

衝動は遂に堪えられなくなっていた。
< 19 / 33 >

この作品をシェア

pagetop