女子高生はオオカミ男。
……は?

何が知りたいって…………

何か、今更?

って感じがするんですけど……。

突然の『何が知りたいわけ』発言に戸惑う私。

それをよそに狼はカツラを取っていた。

何もなくなった狼の顔はとても綺麗だった。

女の子のとき(今もスカートはいてるけど)よりも繊細で、格好いいとか言う次元じゃない。

悔しいけど、見惚れてしまった。

最初に会ったときの埋め合わせのようにじっと見つめる私に狼は爆弾を投下した。

「立ち話も何だから隣に座れよ」

そして隣をパンパンと叩く。

「……」

いやいやいや。

全然、何だからじゃないです。

むしろ立って話したいです。

そんな私にまた例のニヤリ。

「退学…………」

「座ります座りますええ座りますとも!」

まずはそのことを訊かなくちゃ。

大人しく……かどうかは微妙だけど座った私にまた同じことを言う狼。

「何が知りたいわけ?」

待ってましたとばかりに怒涛の如く話す私。

「何で女子部にいるの何で逆らうと退学なの男子部はどうしたのキスした後ちゃんと悠と凪の資料片付けた暁って名前はどこから制服はどこから調達してきやがったカツラとかありえないんだけど」

そして一呼吸おいて、深呼吸。

呆れたようにその様子を見る狼。

「お前、質問多くね?…………まあいいけど」

ぼちぼち答えていきますか、と独りごちてから首を回す。

「回答タイムとしゃれこむか」




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