女子高生はオオカミ男。
「あ?何が珍しいって?」

 ああ、こっちにもヤクザ風なのが一名。なんか礼儀正しい良識な人とお話したい。真面目で常識知ってる人、絶賛募集中。

「お前が気に入ったのか」

「何がだよ」

 私が求人のポスターを張ってる間にも横では不可解な会話は続く。おかしいんじゃないの?この学校。

「落ちなかったのか」

「そんな次元じゃねぇよ」

 ……ごめん、この際馬鹿でも何でも良いからそろそろ私にもわかるように話して。

 さっきの罵詈雑言を急遽撤回して謝罪までつけて、

 なのに。

 なのにだよ!?

「なんだ、マジか?」

「まさか。ただの暇つぶし」

「にしてもよくあいつが了承したな」

「そこは俺もあんまわかんねぇんだけど」

「ま、狼坊ちゃまの学園メモリアルをとくと見せてもらうするか」

「ざけんな」

 神様、こいつら殴っても良いですか?


< 23 / 26 >

この作品をシェア

pagetop