Replicant・Lover's-L No.6
「いや、ひとりじゃまずいって」

「もう、いいって言ってるでしょっ!!」

そう言って、一旦、息を吸いこんで、思いっきり怒鳴った。

「強制終了!!」

その言葉に、すぐにふたりが反応した。

レンはあたしから手を離し、ジンは組んでいた腕を解き、再生直後の赤い眼になって、その場に虚ろに立ちつくす。

ふたりはそれぞれに感情のこもっていない事務的な口調で、

「『再生終了しますか?』」

と聞いてきた。

あたしは、それを無視して部屋を出た。

< 207 / 277 >

この作品をシェア

pagetop