お姫様の秘密 †入学編†
きっとうちの会社の倒産の事は、クラスのみんな全員が知っているだろう。


明日からは学校。


最悪の状況でも、家には帰らなくてはならないのが中学生。

ベットで眠る友達の隣に置き手紙を置き、部屋の小窓からヒラリと飛び降りた。


初めて女の子を抱いた感覚なんか覚えてはいない。

悲しかった。
虚しかった。

自分が。


好きでもない女の子を、こんな男が抱いた。

そう思うとただ、自分に呆れた。

< 10 / 108 >

この作品をシェア

pagetop