お姫様の秘密 †入学編†
「そこを右に曲がった所にk-e室という所がある。君の受験場所はそこだ」
「えッ?受験場所なんて決まってんの?!みんな一緒じゃないんだ!?」
俺が歳上にため口をきくのはもうクセになっている。
というのも、田舎では敬語を使う習慣がないのだから、今更直すのも無理な話なのだ。
「あぁ。カンニング防止の為に、10人くらいに受験生を分けてから試験を受けさせるんだ」
「へぇ、大変だね。でも、この学校なんか広いから余裕だろうね」
「ああ、まったくだ。………ていうか、お前早く部屋に行け!!間に合わなくなるぞ!!」
「はいはい。じゃ、また会おうぜ」
「はいよ。まぁ、頑張れよ」
オッサンの応援に、笑って返し、部屋へと急いだ。
「……男みたいな奴だな…」