ご主人様の仰せの通り!【短編】
ううっ…
あれ、じゃあ私がまったく怪我してないってことは…
「いって…」
「司様…?お怪我は…?」
「別に…」
嘘だ!!あんな風に振り落とされて、しかも私を庇ってくれたのだから…
私は司様の腕を掴んだ
「ちょっと拝借させていただきます」
「おい!!」
司様の袖をまくったら、やっぱり血が出ている
なんで変な意地はるかな…絶対痛いはずなのに…
「今すぐ手当てします!!」
「いいって!!」
「今、手当てしないと後でばい菌が入って病院に行かなきゃいけません。そしたら、治療費が勿体無い!!ほら、早く!!」
文句を言う司様を無理やり、屋敷に連れ戻し、腕の手当てをした
はぁ…本当に…
「もうこんな無茶はしないでくださいよ」
「助けてやったのに、なんだその説教は?」
「…それとこれとは話が違います」
「とことんうるせぇ女…」
根は優しいんだと思うんだけど、性格がこうだからな…
素直になれないのかね…こいつは
はぁ…