危険なカラダ。
桜坂高校。
アタシの母校でもあるこの高校は今日から
アタシの仕事場になる。
教育実習のときは、自分の母校に実習には行けなかった。
大学生のときも、絶対教師になったら
自分の母校で働きたい、という夢があったから。
その夢がもう、叶ったんだ…。
懐かしくて思い出のある体育館へ、
離任や新任の先生方と向かう。
「ねね!もしかして新任?」
「え?」
急に聞こえた高くてかわいらしい声。
細身でかわいくて屈託のない笑顔が彼女らしかった。
「あたしも今日からこの学校の新任で来たの!
黒木彩です。よろしくね」
「あっよろしくっ。アタシ、片瀬奈津子。
あたしも新任なんだ」
そう言って、彼女はニッコリと微笑んだ。