危険なカラダ。
いきなりちょっかいを出してきた生徒。
高木竜。
くしゃっと笑う彼の笑顔が、
みんなを笑顔にさせる魔法をもつ男の子。
「あ…おい、竜。
あいつまだ来てねえの?」
「あー。そういえばまだ来てないな」
「あーっておい。
お前一番仲いいじゃん。
誰かしらねえの?」
「センセイ、いつものことじゃん」
「…はぁ。ったく。
また遅刻かよ。あれだけ言ったんだけどなぁ」
…誰のことを言っているんだろう。
そういえば、ひとつ空いた席があるのに気づいた。
遅刻…欠席かな?
「あ。すいません、片瀬先生。
ちょっと遅刻魔がいてですねー」
ボロをいいながらもやさしい目で笑う先生に
なんだか尊敬してしまう。