危険なカラダ。

いきなりちょっかいを出してきた生徒。


高木竜。

くしゃっと笑う彼の笑顔が、
みんなを笑顔にさせる魔法をもつ男の子。


「あ…おい、竜。
あいつまだ来てねえの?」


「あー。そういえばまだ来てないな」

「あーっておい。
お前一番仲いいじゃん。
誰かしらねえの?」

「センセイ、いつものことじゃん」


「…はぁ。ったく。
また遅刻かよ。あれだけ言ったんだけどなぁ」


…誰のことを言っているんだろう。


そういえば、ひとつ空いた席があるのに気づいた。


遅刻…欠席かな?


「あ。すいません、片瀬先生。
ちょっと遅刻魔がいてですねー」

ボロをいいながらもやさしい目で笑う先生に
なんだか尊敬してしまう。


< 18 / 107 >

この作品をシェア

pagetop