素直になんかなれない
…と、ここまでが
俺と寧々が付き合う事になった経緯。
あの後
俺たちはクラスメート、いや全校生徒から祝福を受けた。
驚いてるヤツもたくさん居たし、もちろん先生に怒られたのは言うまでもないけど
何故かたむちんだけは
「頑張れよ!」って言ってくれて。
ふん、と鼻を鳴らし
近付いて来た悠は、得意気な顔で
「だから言ったろ?俺に任せとけって。」
そう言って笑ってた。
そんなこんなで
俺たちは全校生徒の前で堂々と付き合います宣言したって訳で。
だから、寧々は美帆の事を気にしてるみたいだけど
気に病む事なんて全くないと思うんだ。
俺は寧々が好きだし
その気持ちは4ヶ月経った今も変わってなんかいない。
そりゃ最初はあんな始まりだったし、寧々に惹かれたきっかけもごく単純な事だったけれど
今の俺は確かに寧々が好きで。
不安になる事も
恐れる事も
これっぽっちもないと思うのに
寧々が、何であんな事言ったのか俺にはやっぱりわからなかった。