素直になんかなれない
試す、なんて
最低だってわかってる。
でも、こうするしか思いつかなかった。
昴の愛情が知りたくて。
あたしを、優先して欲しくて。
いつもなら許してた事も
今日は、…今日だけは…。
だって、あたしは“彼女”だもん。
彼女と喧嘩してたら
いくら仲間の誕生日とはいえ
あたしを、選んでくれるよね?
そうしたら
きっと仲直り出来るよ、昴。
形だけでいいの。
『今日は行かない。』
そう言ってくれたら。
こんなモヤモヤ、どっかに飛んでいっちゃうんだよ。
だから、迷ったりなんかしないで。
簡単な事じゃない。
あたしだけを見てよ……。
そうすれば、『行って来ていいよ。』って
ちゃんと笑顔で見送れるんだから―――。