素直になんかなれない
今になって思えば
昴は、あたしと付き合ってから
多分色んな事を我慢していたと思う。
友達と遊ぶ事も
放課後、男子たちと大好きなサッカーをする事も
きっとあたしが想像してるよりも、たくさんの事を犠牲にしていた。
…なのに、あたしは?
何か、我慢してた?
何かを犠牲にしてた?
昴に友達が多い事
わいわい騒ぐ事が好きな事
誰よりも、友達思いだって
そんなの
付き合う前からわかってたじゃない。
そんな昴を、あたしは好きになったんじゃないの?
…あたし、最低だ。
昴のせいにして、昴の良さを責めて。
こんなあたし…選ばれなくて当然、じゃん。
――『もう、無理だよ…俺たち。』
ねぇ、昴。
あの夢はきっとあたしたちの未来を、予想していたんだよね。
「…あはは、」
何か、疲れちゃったなぁ…。
もぉあたし……限界、かも――――。