君との時間
うちはそう思いながら
席に着いた
まだ亮ちゃん以外の
人の名前も知らない
まったくわからない世界に
来てしまっているようだった

『うんじゃあ自己紹介してくれ』
先生はみんなに聞こえるように大きい声で言った
《え゛〜〜》
『まぁまぁ早くそっちの端からやってって』
みんなもごもごって
しかいってない
でもうちは
あのひとの名前だけは
聞き逃さなかった

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