~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅱ 竜と炎の王
「レモン、立てる?」

 ボロボロの状態でいまだ座り込んだ檸檬に視線を向けることなく、藍奈は尋ねた。

「え、う、うん!」

「そ、瞬間移動は?」

「平気だよ! だったら今ここでみんなをあの女の人のところへ連れて行こうか?」

「ふふ、遠慮するわ。シオン」

「えあ、はい」

 今度は檸檬が立ち上がるのを手伝おうとする紫音に声をかけた。

「御柳の風の刃、どれくらいの間防ぎきれる?」

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