~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅱ 竜と炎の王
 茜の妖術から開放された御柳は、しかし驚愕の色を隠せないでいた。

「やっぱり、魔法障壁だったのね」

 藍奈がうっすらと笑った。
 御柳は慌てて刀を振りかぶった。
 しかし焦りからか、その振りは隙だらけだった。
 藍奈はがら空きになった御柳の腹部に杖を当てた。

「アイス……、貫け」

 ドス、と鈍い音が響いた。
 御柳の右わき腹に、氷の槍が突き刺さっていた。
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