~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅱ 竜と炎の王
 *

 ボゴン、と大きな爆発が夜の広場に響いた。
 その爆発の中から転がるように麟紅は飛び出した。すかさず立ち上がり、炎の中の目を向ける。
 “戦車(チャリオッツ)”がゆっくりと歩を進めてきた。
 その肩から、大量の血を流しながら。

「クックック、さすがに今のは効いたぜ……。危うく腕を持っていかれるところだった」

「まだ倒れねぇのかよ。しぶとすぎるっつーの」

 苦く笑う“戦車”に、同じように苦笑いで麟紅は返す。
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