~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅱ 竜と炎の王
「あんまり長くやられちゃぁ、こっちの身がもたねえ」

 “戦車”が右手を掲げ、指をはじく。ボッとその指から炎が上がった。

「最後だ。この一撃で、テメエを仕留める」

 にやり、と不気味な笑みを“戦車”は浮かべた。
 麟紅は、静かにその炎を見ていた。

「俺の望む形に、炎は答える……」

 望む形? 炎に形なんてあるのか? いや、そんなことを考えるときじゃない。帝がそう言うんだ。正しいはずだ。
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