~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅱ 竜と炎の王
*
「……い、……いな……! お……いな!!」
どこか、遠くのほうから声が聞こえる気がする。
しかし、声はどんどんと近く、はっきりと……
「おい、椿藍奈!!」
ハッと目が覚めた。自分の眼前に麟紅の顔が見えた。
どうやら自分は横に寝ているらしい。二の腕にコンクリートの感触が伝わってくる。しかしいったいどうして自分はこんな場所で寝ているのか。
と、そこでようやく記憶を取り戻した。
「そうだ!! シオンが! シオンが連れ去られたのよ!!」
ガバッと身体を起こし、麟紅の肩を掴んで大きく揺すった。
「ちょ、落ち着け! 落ち……紫音が!?」
今度は麟紅が藍奈の肩を掴み、顔を寄せる。
「変なニンジャがやってきて、シオンが動けなくなって、勝てなくって、連れ去られて……」
あっけなく敗れたことに対する悔しさと紫音が連れ去られたことに対する不安で、藍奈の瞳からボロボロと涙が零れ落ちた。
「……い、……いな……! お……いな!!」
どこか、遠くのほうから声が聞こえる気がする。
しかし、声はどんどんと近く、はっきりと……
「おい、椿藍奈!!」
ハッと目が覚めた。自分の眼前に麟紅の顔が見えた。
どうやら自分は横に寝ているらしい。二の腕にコンクリートの感触が伝わってくる。しかしいったいどうして自分はこんな場所で寝ているのか。
と、そこでようやく記憶を取り戻した。
「そうだ!! シオンが! シオンが連れ去られたのよ!!」
ガバッと身体を起こし、麟紅の肩を掴んで大きく揺すった。
「ちょ、落ち着け! 落ち……紫音が!?」
今度は麟紅が藍奈の肩を掴み、顔を寄せる。
「変なニンジャがやってきて、シオンが動けなくなって、勝てなくって、連れ去られて……」
あっけなく敗れたことに対する悔しさと紫音が連れ去られたことに対する不安で、藍奈の瞳からボロボロと涙が零れ落ちた。