~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅱ 竜と炎の王
声の主は藍奈だ。泣きじゃくりながら、麟紅のズボンを握って離そうとしない。
「お前、そんな状態で戦えると思ってんのかよ……」
藍奈は震えながら頷いた。しかし、本当は胸の中で負けたことに対する悔しさとショックと、また負けるかもしれないという不安が渦巻いていて、それを振り払いたいだけ、とは言えなかった。
しかし、そんな心境さえ見透かしているような目で麟紅はこちらを見てくる。
「わ、わたしは魔法使いなの……。戦いから逃げることなんて、絶対にイヤよ……」
「怖いくせに強がってんじゃねぇバカ」
「……!!」
何の同情もなく、麟紅は言い放った。しかし言葉はまだ途切れない。
「こんなクセェこと言うのは嫌いなんだがよ、今のお前見てっとイライラする」
「り、麟紅くん……」
状況を危ないと察知して、茜が割って入った。
「お前、そんな状態で戦えると思ってんのかよ……」
藍奈は震えながら頷いた。しかし、本当は胸の中で負けたことに対する悔しさとショックと、また負けるかもしれないという不安が渦巻いていて、それを振り払いたいだけ、とは言えなかった。
しかし、そんな心境さえ見透かしているような目で麟紅はこちらを見てくる。
「わ、わたしは魔法使いなの……。戦いから逃げることなんて、絶対にイヤよ……」
「怖いくせに強がってんじゃねぇバカ」
「……!!」
何の同情もなく、麟紅は言い放った。しかし言葉はまだ途切れない。
「こんなクセェこと言うのは嫌いなんだがよ、今のお前見てっとイライラする」
「り、麟紅くん……」
状況を危ないと察知して、茜が割って入った。