鬼 鴉【総集編】
「……犬飼の爺さんが、ヤられた」
「ッなにぃっ!?」
闘兵衛は、紙洲の言葉に始めて大きく反応する。
「犬飼家が襲われ、爺さんが片腕を落とされて、重傷だ。今は、意識不明で生死をさ迷っている」
紙洲は淡々と説明をしているが、闘兵衛の表情が一瞬で怒りに染まった。
「テメェはっ……!相変わらず、気に喰わねぇやり方をしやがるっ!!」
闘兵衛は紙洲を睨みつけながら、腹の探り合いのようなやり取りに、怒りを吐き捨てる。
「お前には、俺と一緒に街を守って欲しかったんだが……」
「桃か……、桃太郎は、どうしたっ!?」
紙洲の言葉の途中、ソレを遮るように、闘兵衛は質問を被せていた。