鬼 鴉【総集編】
「……ナニィッ!?」
ブレイドは声を裏返し、驚愕する。
見つめるその先、港に、先程、矢を射かけた男が仁王立ちしているからであった。
矢が当たる直前、闘兵衛は右腕の鉄甲で鏃を受けながら、左手で矢を掴み取るという荒業をやってのける。
ただ、衝撃を流せずその場に倒れたのだが、身体は無傷であった。
『ベキッ』
掴んだ矢をへし折ると、闘兵衛は黒船を、鬼人を睨みつける。
「クソ兄貴っ!!桃華に伝えろっ!!」
闘兵衛は鬼人に向かい、叫んでいた。
「約束は守る。……と、なぁっ!!」