鬼 鴉【総集編】
「銃佐ぁ、今度のは確かだゾ!……昨晩の化け物退治の張本人だっ!!」
禁は、青年の名前らしきモノを呼ぶと自信満々に闘兵衛を紹介する。
「……人の噂にゃ、尾鰭が付くのが相場だ」
銃佐と呼ばれた青年は、独り言を呟き、闘兵衛を舐め回すように観察していた。
「俺の名は、銃佐ェ門。……アンタは?」
「闘兵衛……、だ」
闘兵衛は、銃佐ェ門と改めて名乗った銃佐という青年の質問に対し、即答する。
「エモノ、は?」
銃佐ェ門は座ったままの状態で脇に置いていた棒状の布袋を掴み取ると、ソレを闘兵衛に見せつけるように、尋ねていた。