鬼 鴉【総集編】



闘兵衛の視線の先には、1人の人物がいた。



いつの間に、現れたのかは分からない。


黒装束に身を包み、その華奢な身体には不似釣り合いな、大太刀を背負っている。

華奢な身体、つまり女であった。



「お前が、昨晩俺に声を掛けた女だな……?」


闘兵衛は、黒装束の女に質問をぶつける。

確信は無いのだが、この瞬間に現れる存在とは、おそらく自分に係わる者であろう。


さほど表情は変えていないが、明らかに違和感のあるその存在に、闘兵衛は警戒心を保っていた。


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