鬼 鴉【総集編】
「……」
困惑の視線を闘華に送られたロインは、ランスらの素っ気ない態度に閉口してしまう。
あまりに無愛想な、友好的ではない態度には辟易するしかない。
しかし、ロインはすぐに表情を元に戻すと口を開いた。
「それでは次に参りますので、失礼します」
「……あぁ」
ロインの言葉に、ランスは短く返答する。
踵を返し歩きだすロインと闘華に対し、ランスとブレイドが視線を送る事は二度となかった。
興味がないのか、眼中にないのかは解らないが、ランスとブレイド二人との初接触は、終わりを迎える。
何事もなかったように、ロインは大広間の扉を開き、闘華と共に廊下へと歩を進めていた。