鬼 鴉【総集編】


(どうやら、あの船に乗っていた人間が、幹部のようね……?それにしても、彼は……?)


闘華は思案を巡らせながら、寝具に横たわる人物を観察する。


その人物は、漆黒の針金のような髪の毛を無造作に伸ばし、軽く、成人男性の頭二つを超す身長、ソレに見合う筋骨隆々の体躯を持つ。

強靭な筋肉は、黒い肌で輝いていた。



「……こちらは、鬼人様の妹君の闘華様です」


ロインは、その黒い肌の男に闘華を紹介する。


「おぉっ!!……左様でしたか?このような恰好で失礼ですが、私の名は黒鬼と申します」


黒い肌の男、黒鬼は意外な程丁寧な挨拶で、闘華へ声を掛けたのだった。


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