鬼 鴉【総集編】
洞窟内、廊下。
闘華の眼前を赤い武道着を着た女が、ゆっくりと歩いている。
「……紅拳殿」
闘華はその女に、紅拳に声を掛けた。
「はい?」
微笑みを浮かべ、紅拳は振り返ると返事をする。
「少し、聞きたい事があるのですが……?」
闘華は緊張した面持ちを浮かべ、尋ねた。
「えぇ、いいですよ。そのかわり、こちらの質問にも答えて下さいね?」
「?……あっ、ハイ」
予想よりはるかに気前よく了承する紅拳に、闘華は肩透かしを喰らう形となったが、慌てて返答をする。
「……あの、蛮族共というのは……?」
闘華は心を落ち着かせ、一番疑問に思ってる事を尋ねてみた。