鬼 鴉【総集編】
「その島、非常に条件のいい地形でしてね?一度偵察隊を送ったんですが三十数名、全滅したんですよ……」
「!?」
結末を述べる紅拳の言葉に、闘華は驚く。
「どうやらその蛮族共、かなりの人数がいるようでして、二度目はランス殿ら元傭兵隊が攻めたんですが……」
会議の、鬼人とランスのやり取りを、紅拳はあらまし仕立てで説明する。
「篭城されて、消耗戦になりましてね?さらに、夜間に奇襲を喰らい敢え無く退却……、という訳なんです」
「成る程、だから三度目か……」
闘華は先程の会議の内容を思いだし、紅拳の言葉に納得していた。