鬼 鴉【総集編】
「……何が言いたい?」
闘兵衛は怒りを抑えて、聞き返す。
「別に……。ただ、我が儘を通すならそれなりの覚悟がいるし、通したら通したで責任が生じる」
桃太郎は正面を見据え、淡々と語り切った。
「俺に……、覚悟と責任が足りないと?」
闘兵衛は桃太郎を睨み、怒気を孕んだ口調で、問いただす。
「握り締めた拳のままでは……、何も掴めない。そんな事、お前も知っているハズだろう?」
桃太郎は少しだけ悲しげな表情を浮かべ、闘兵衛を見つめ、呟いていた。