鬼 鴉【総集編】

「「オオォッ！！」」



海賊達から、歓喜の声が上がった。


『ピッ』


ジェノスは蹴り上げた脚の勢いを使い、後方へと宙返りを行う。

さらにジェノスは空中で身体を捩ると、双剣で、のけ反った闘兵衛の首元を斬りつけたのだった。



「ふぅん？たいした反射神経だネェ？」


静かに着地したジェノスは、魅了するように舞う双剣捌きを優雅に行い、闘兵衛に語り掛ける。



「……チッ！！」


闘兵衛は右頬に流れ落ちる鮮血に気付くと、舌を打つ。

寸前でジェノスの斬撃を避けたハズであったが、剣の方が一瞬だけ速かったらしく、かすり傷から出血していたのだった。